この数ヶ月で自宅のデスク環境を大きくアップデートしたので記録に残しておきます。
当記事がリモートワークないし家で作業する機会が多い人の参考になれば幸いです*1。
変更前後のようす
Before
作業環境にこだわらずガジェットにも興味が薄い人間だったので聞く人によっては卒倒しそうな環境で2020末までずっと仕事や自宅作業をしていました。
変更以前の写真がなかったので当時の自宅のようすを超技術で再現すると、こうです*2。
すでに腰痛や肩こりを抱えている方、つまりHPが1桁台で状態異常の方が利用したら1ヶ月と持たずに身体が破壊されるのではと思える環境でしたし、かくいう私も何度か破壊されました。
破壊されつつも自宅に机やイスを設置するスペースがなかったので、リモートワークがメインになった2020年からも1年ぐらいこの環境で働いていました。まぁ、世間が急速にリモートワーク対応していった昨年の2020年4~7月頃は無職だったので、デスク環境にさほど関心を払っていなかったのでした。乗り遅れたな…からのもう今更いいかな…っていうレイトマジョリティ以下のアレでした。
After (HEAD)
変更後、2021年7月現在の状態はこんな感じです。めっちゃ映える感じでもないですが実用性十分で健康被害を80%ほど抑制(体感比)するのにも成功しています。
着席時: デスク高さ 71.5cm
スタンディング時: デスク高さ 104.0cm
机上にはディスプレイとラップトップのみ。かなり殺風景ですが実用性重視なのでヨシ!
デスク下にはテレビ台を流用した棚+筆記用具、ケーブルボックス、シュレッダー、ルーター(死角)などを置いています。
シュレッダーは個人情報の破棄用途ですが、たまに書き物をしたあとに即シュレッドできて便利です。
かかった費用
かかった費用の合計は152,492円。フリマアプリに眠っていた"銭こ"が少しあったのでそのぶん割り引いて、実際の支出は93,706円でした。
No | 品名 | 購入価格 | 定価 |
---|---|---|---|
1 | LG 27インチ ディスプレイ | 46,890 | 57,980 |
2 | FlexiSpot EJ2 脚 + 天板 | 32,650 | 46,800 |
3 | Umi チェアマット | 2,999 | 2,999 |
4 | モニターアーム | 8,953 | 12,101 |
5 | オカムラ コーラルチェア (used) | 61,000 | 195,250 |
- | 小計 | 152,492 | 315,130 |
- | ポイント利用 | -58,786 | - |
- | 総計 | 93,706 | - |
ギリ「給付金で整備した」と言えるレベルの出費。
個別に購入したときは気にならなかったのに振り返ったら意外とかかったな…と思ったものの 定価と比較したら221,424円も得してるな! と考えたら気分が明るくなってきました。
変更履歴
ここから、After (HEAD) に至るまでの履歴です。
v1: こたつと座椅子
- 山善のこたつテーブル
- 座椅子、ときどき骨盤クッション
外付けディスプレイもキーボードもマウスもありません。 漢は黙ってラップトップ単騎。
冬場のこたつでプログラミングは良いものでした。
v2: LG 27インチディスプレイ導入
LG モニター ディスプレイ 27UK850-Wはたしか2021年1月にAmazonのセールで見かけて購入しました。
デカさをケチりたくはなかったのですが、こたつテーブルの上に他にもいろいろ置かなければならなかったのでこのサイズしか置けなかった…。
いやまぁ、さすがにオフィスワーク時はディスプレイ使っていましたし、業務上必要な資料なりWebサイトなりコードなりを読み込む時にあると便利なことぐらい、知っていましたが…15インチのラップトップ単体のときより視線移動が減って目が疲れにくくなるとは、ね…。
v3: FlexiSpot EJ2 導入
2021年6月、引越。ここから改革の狼煙が上がる。
引越しに伴ってこたつテーブル・座椅子を手放すことになり、作業環境の改善が急務になりました。
作業環境として優れていないとはいえ机と椅子の両方を一度に手放すという暴挙の背景には、「限界を決める"部屋-ハードウェア-"は前住居よりやや広くなり机やイスを置くスペースが作れたので、せっかくなら以前よりマシな環境を作ろう」という漆黒の意思。あと、 たった数日でもストレッチと運動をサボると身体のどこかのパーツが軋むのでそろそろ逆張りも潮時かな? という気持ち。
スタンディング状態で仕事をしたり、PC作業よりも高さが必要な手書き作業をやったり、体格が異なる家族が使う可能性も考慮して、電動昇降式デスクを絶対買うと決意しました。
「毎回調整するのは大変なので高さを記憶するメモリ機能がついていてほしいが、それ以外での要求は特にないーーー」その程度の軸で電動昇降式デスクをいくつか調べた結果、FlexiSpotかサンワサプライの製品が良さそうとわかってきました。
最終的には価格で決め、FlexiSpot EJ2と天板のセットを購入。 天板DIYに興味はあったが環境の改善が急務だったので速度を優先。
FlexiSpotのサイトでセール & クーポンを使って32,650円。
購入した2日後にAmazonプライムデーセールでEJ2がさらに安い25,000円で販売しているのを見たときは気絶しそうだったが、天板をつけると35,000円になっていたので何も問題なかった。システムオールグリーン...
注文から3日後に到着。組み立ては1時間ぐらいかかったのと、机を起こす作業は1人ではかなりきつかったので妻に手伝ってもらいました。
机の高さに合う椅子が家になかったためピアノ椅子を高くして暫定的に使うことにしたのですが…これは大間違いだった。この時期は2週間ぐらいだけどめっちゃ辛かった。本当に辛かった。ピアノ椅子をオフィスチェアとして利用するのはおすすめしません。
座椅子でも壁でもなんでもいいのですが、座り作業で背中を預けられないと一日中自力で上半身を支えなければならない。それが不可能なので気づくと机に肘をついたり悪い姿勢を取るようになっていました。1日が終わるころには疲労困憊です。
スタンディングデスクに切り替えたり、ラップトップをデスクから離れたところに持っていって布団や膝上に置いたりしましたがなかなか厳しいものがあった。
良い机だけあってもダメということがよくわかった。
v3.1: チェアマット
乗せるオフィスチェアもないのにチェアマットとは…と思いつつ、FlexiSpot EJ2がかなり重いのでフローリングが心配になって購入。
うちは掃除機ないので(主にクイックルワイパーで床掃除をしている)チェアマット上の掃除は粘着カーペットクリーナー(通称コロコロ)とファブリーズなどで対応しています。
今回はデスクもチェアマット上に置いていますが、フローリングに直置きする場合はデスクの足にカグスベ〜ルのような緩衝を置くと傷もつかず移動も楽で良いらしいとのことです。
v3.2: モニターアーム
LGのディスプレイにもともと付属していたモニタースタンドで十分と思っていたが、自在に位置・角度・距離を制御でき、デスクも広くなってとても良いものです。
難点を挙げるなら
- 机と壁の間に距離を開けないといけないこと
- 天板が痛む可能性があること
今のところ机に傷はついてないけれどもモニターアームを動かしたときに机との接触部が動くことがまれによくあるんですよね〜。天板を気遣うあまりネジを締めきれていないのかもしれない。気になってきたら補強プレートを買うかもしれません。
v4: オカムラ コーラルチェア
これが最大のメジャーアップデート。
ピアノ椅子があまりに辛かったのでイスならなんでも良いと思いかけていたが、せっかくなので椅子のことも色々調べてみた。にわか知識ながら、自分にとってMUSTな要求は可動肘・ハイバック・座面調整・シンクロロッキングあたりらしい。
あまりにこだわると沼っぽいこと、どんなに高級な椅子でも身体に合わないものは辛いらしいことがわかった。なので、アイリスオーヤマ新宿に一度だけ出向いて「シンクロロッキング...シンクロロッキング...」とつぶやきながらオカムラ・イトーキ・ハーマンミラー・エルゴヒューマン等々の名前だけは聞いたことあるブランドの椅子に試座してみた。
けっこう人が多くて落ち着いて見られなかったのと、知識不足で細部まで機能を余すことなく試すことはできなかったが、正直、展示されているようなブランドの椅子ならどれでもいいのでは? と思えた。強いて言えば、出社していた頃にオフィスで使っていたバロンチェアやそれに近いやつは"馴染む"感じがあった。
新品に十数万かける度胸はなかったので中古で正常稼働するものを、~6万円の予算で探すことにした。
オフィスバスターズを見ながら各製品の中古相場をだいたい把握し、最終的にはオカムラのコーラルチェアをフリマアプリで61,000円で購入した。"オフィスチェアについて語るスレ"民いわく「アンチオカムラでもコーラルだけは認める」ぐらい優秀らしい(ネットの情報を鵜呑みにするの図)。
- 型番 CQ8ABW-FSH3
- メーカー希望小売価格: 195,250円
- 新品実売価格: 130,000~140,000円
個人間売買よりも専用業者(オフィスバスターズ etc.)から買ったほうが安心だったかもしれないが、コーラルはバロンやシルフィーほど多く出回っていないのでオフィスバスターズに在庫がなかったこと、中古相場より安めだったこと、フリマアプリの残高があったのでシュッと使えて出費が抑えられることが決め手になった。
最後の点は市場関係なく完全に個人的なファクタ。引越しで諸々を売却処分した結果、アプリ内に売上残高が60,000円近くあったので実質2,000円ちょっとの出費で済みました。
到着後は以下の動画を参考にしつつ椅子と机の高さを調整したり、座面をセルフクリーニングして"仕上げ"ました*3。
前環境が悪すぎたので伸びしろしかなかった わけですが、コーラルで数日過ごした結果、やはり 1日の終りの疲労感が圧倒的に違う。
ピアノ椅子では終業後は「もう座っていたくない」という気持ちでベッドに倒れていたが、今や業務が終わったあとでもそのまま読書や趣味でPC触ったり、「オレは今、コーラルに座っている」という多幸感に包まれたりしている。
あとは妻を椅子に乗せてグルグル回すアトラクションをやっている。
総合的な感想
もともとデスク環境へのこだわりはまったくなく、むしろ こだわらないほうがかっこいいとまで思っている逆張りのフシ があったわけですが、ある程度整備した現状の自宅デスクを改めて見ると..."愛-かな-"しい...。
出社メインで仕事していた頃、当然そこにはデスクやイスやディスプレイがあった。しかしながら環境が整備されたオフィスで仕事しても自宅の上記のような環境でやっても別に生産性はさほど変わらないなと思っていた。
まぁ、劣悪な環境は健康に影響を及ぼし、長期的には生産性を損ねるんですが…。そう、健康面でいうと良い環境で仕事していようとデスクワークしてる時点で腰痛や肩こりとの戦いは続くし、4年前ぐらいからずっと冒されていて結局のところ運動や生活習慣の改善でなんとか改善しつつ運用している。
良い道具は身体へのダメージを軽減はするが回復はしない、道具よりも生活習慣のほうがはるかに大事だという考えは継続したいと思います。
今後の課題
ラップトップ単体で作業しているときは気にならなかったものの、椅子と机が揃うと適切な位置に置けるキーボードやトラックパッドや良質なコンデンサマイクが欲しくなってくるし、デスク上に何らかを置くスペースはあるので実用性ありそうな機器や道具の追加も検討の余地がある。
ただしこれらは本稿では十分に論じることができなかったので今後の課題としたい。
参考
- 理想のデスク環境を追い求めた話【2021年3月版】|鈴木 潤一 / LONZ|note
- FlexiSpot で脚を買って天板は自作した - hatappi.blog
- ぼくのかんがえたさいきょうのリモートワーク環境|たひち|note
- 「スタンディングデスク」で在宅環境を良くしたい! コンパクト&お手頃価格なデスクを3人のユーザーがプレゼン - ソレドコ
- 在宅勤務のデスク環境、そろそろ本気で整えたい! 「指圧師」が構築した疲れにくいデスク環境 - ソレドコ
- 在宅勤務ベテラン勢が選んだ「デスク」「チェア」は? 疲れにくい環境をととのえたい人へ贈るおすすめアイテム - ソレドコ
*1:と言いつつ今回の出費を少しでもまかなえればと思い、当記事の商品リンクはおおむねアフィリエイトリンクになっています
*2:いらすとや https://www.irasutoya.com/ の画像を使用しています
*3:セルフクリーニングはけっこう大変だったので別途記事にしてみたい