valid,invalid

関心を持てる事柄について

満足度の高い引越しのためにやったこと

いろいろあり引っ越すことにした。

学生時代も含めるとこれが4回目の賃貸物件探しだ。過去の引越しも、その時々で良い物件を見つけられたと思っているのだが…どの体験もあまり満足度が高くなくて若干トラウマ感があった。

今回物件を探すにあたってこうした過去を乗り越えることにした。

はてブが集まっている人気記事などを読んでみると、どうやら引越しや賃貸物件探しの満足度が低い原因は「ネットで物件探しを済ませようとする」「良い不動産屋を探していない」ことなどにあるらしい。

特に

今回は良い物件を探すのではなく、良い不動産屋を探すという方向に考えを変えることができたのが良かった。 部屋探しは面倒、suumoやhomesで探しててもよく分からない、自分より物件探しのプロの不動産屋の方が物件探しは得意なんだからそこに任せたほうが結果的に良いだろう、なら任せられる人を探そうという感じ。 良い物件ではなく良い不動産屋を探した - $shibayu36->blog;

この考えに強く共感した。

早速まねする形で良い物件、もとい良い不動産屋探しを始めた。

参考

今回の物件探しにおいて参考にしたサイトは以下です。大変助かりました、ありがとうございます。

効率的な賃貸物件の探し方 | nanapi [ナナピ]

良い物件ではなく良い不動産屋を探した - $shibayu36->blog;

満足できる物件を探すために僕がした事 - 文字っぽいの。

物件探し確認事項 - ポクポク

ゆきらん: 大家目線で教える賃貸マンションの賢い探し方

http://www.swatz.net/entry/2014/01/16/211550

やったこと(時系列順)

一部アレンジしているが、だいたいは上記サイトに書いてある通りに進めた。

ネットで探して即内覧とか、無策でとりあえず不動産屋に行ってみるといったアンチパターンを避けて、念入りに不動産屋を選んだ。

  • 連絡専用のGmailアドレスを作る
  • 条件を決める
  • 問い合わせ文面を書き起こす
  • 不動産屋の候補リストを作る
  • まとめて問い合わせる
  • 回答から良い業者か判断する
  • ついに業者を選ぶ
  • 覚悟してお店に行く
  • 油断せず内覧する
  • その後のフォロー
  • 他の業者にお断りの連絡

連絡専用のGmailアドレスを作る

これはどっちでも良いと思うが、万一悪徳な不動産屋に情報を流されたりするといやだなと思って作成した。

プライベートアカウントに来るメールもそこそこ多いので、それらに混ざって不動産屋からの連絡を見落とさずにすんで良かった。

条件を決める

家庭で話し合って決めた。夢が広がってめっちゃ細かい要望とかも出てくるので Must 条件と Want 条件に分けた。

分け方は人それぞれだが 、油断すると全部 Must になってしまうので Must は5個まで、それ以外は Want、みたいな線を引くとよい。

問い合わせ文面を書き起こす

決めた条件でテンプレートを作る。上記記事にもあるように「電話してほしくない」感を全面に出す。

実際、オンだろうがオフだろうが電話してほしくないし、なぜか不動産屋は留守電も残さず切ることが過去に多くてむかついていたので強調した。

また、この段階でもし理想に近い物件をネットで見つけられていたら参考までに付け加えておくとよい。後述するが、初回の回答でこの候補物件が空いているかどうかを見てくれる業者もいる。

送信したあとに何件かの業者から質問があったので以下の情報も足しておくと良さそう。

  • 入居時期
  • 入居者同士の関係(夫婦)
  • 個人契約 or 法人契約(これはほとんど聞かれなかったが)

ちなみにドラム式洗濯機が置けるかどうかは管理会社も知らないし図面でも読み取れないことが多い。日当たりとか、こういう内覧しないとわからないような情報は書かなくても良さそうだ。

不動産屋の候補リストを作る

HOMESなどのサイトに、エリア別の不動産業者一覧がある。評価の高い順にソートし、評価の高い不動産屋リストを作る。

効率的な賃貸物件の探し方 | nanapi [ナナピ]では30社とあるが流石に多すぎて管理しきれないと思って10社にした。

まとめて問い合わせる

テンプレートでまとめて問い合わせる。

不動産屋のホームページにはだいたい問い合せフォームがあるのでそこから問い合せる。ここで電話番号が必須になっている業者は候補から外す。問い合せフォームもメールアドレスの記載もない業者も外す。

問い合わせフォームがある場合は問い合わせをシステムで一元管理したいと思っているはずなので、記載されているからといってメールアドレスに送るのはやめよう。

余談だが、どの会社も問い合わせフォームが相似していて、不動産業向けの大手の ASP がいるんだなぁなどと思ったりした。

回答から良い業者か判断する

一番早いところだと5分で回答が来たが、いまだに回答が来ない会社もある。(それが悪いというわけではないおそらく別経路での流入・獲得に力を入れているのだと思う)

ただ、早さだけでは良い業者かどうかは測れない。挨拶程度のみの回答に「電話でなら…」とか「直接来店いただければ…」と付け加えてくることもある。コミュニケーションの期待値がずれているので早めに断る。

問い合わせ時に書いた「理想に近い物件」の空室状況をシュッと調べてくれるとか、初回の回答で候補物件を提示してくれる業者もいて、彼/彼女らには良い意味で期待を裏切られた。

10社と並列にやり取りしていると訳がわからなくなる。そのあたりの印象を忘れないために Google Spreadsheet を作ったりもした。自分で言うのもなんだが返信順でランク付けしたりしてるのはちょっと病的ぽい。

f:id:ohbarye:20170610200011p:plain

また、やり取りを途中からメールではなくノマドクラウド社の提供するサービスに切り替えてきた業者も幾つかいた。自分専用のマイページがパーマリンクで用意されていて、チャットUIでコミュニケーションできる。不動産屋も進化してないと言われつつ進歩しているんだなぁと思いつつ、こういうITツールを使いこなせるリテラシーの高さを持つ業者には信頼が増す。

ついに業者を選ぶ

だいたい2~4往復ぐらいやり取りすると信頼できそうな不動産業者が見えてきた。とにかく来店させようとする業者、だんだん雑 or 機械的になる業者(こんな面倒な客、そりゃそうだと)、いろいろ紹介してくれるけどいまいちな物件が多い業者…。

そういうのをサクッとお断りし、良さそうな物件を紹介してくれてなおかつ対応も非常に真摯だった2社から、一方を選んでようやく来店予約をした。何度も足を運びたくないので来店のタイミングでなるべく多く内覧させてほしいと伝えた。

もしこの時点で1社も候補に上がらなかったら問い合わせからやり直していたと思う。

覚悟してお店に行く

出会って初めてようやく自分のやってきた「良い不動産屋探し」が正解だったのかわかる。メールでは丁寧だがヤバいやつが出てきた時の対応も覚悟して訪れた。出てきたのは、不動産屋らしき押しの強さもなく、説明も丁寧で必要十分、そして速水もこみち風のイケメン。

不動産業者の経験年数にこだわる必要はないと思う。説明能力や家賃交渉力などは年次が高い人の方が優れているのかもしれないが、とにかく押せる営業マンが勝ってきた不動産業界に染まったおじさんが多いのもたぶん事実。前々回の引越しではすごく押しの強いオッサンがこちらを明らかにナメた感じで話してきたのできつかった。

良い気持ちで取引したいならそこそこ能力のあり、かつ誠実さがありそうな若手社員の方が個人的には相性がよい。

油断せず内覧する

内覧のコツについては物件探し確認事項 - ポクポクに全てが書かれている。メジャーを持っていってドラム式洗濯機が置けるかどうかを見たり、室内外の写真や動画を撮ったりした。

図面や事前に見た写真は良くても共用部が汚かったりゴミ捨て場が荒れていたり住民が不穏な感じだったりするので難しい。

一通り内覧が終わった後に「気に入った物件があれば申し込みしておいたほうが良いかと思いますが…」というセールストークが来るのはわかっていて、これをかわす術も考えていたのだが、紹介してくれた中に良い物件があったのでお願いした。

これまでの経験だと「では一度弊社に戻りまして…」となっていたのだが、「では必要書類をお持ちしているので手狭ではありますが車内で(ニコッ」となったのにはキュンとした。移動時間も短縮できてよいし、確かに営業所に戻る意味ないよな…。これが今のスタンダードなのだろうか。

その場で車を降りて去ろうとしたら「今日はお暑いですからご自宅までお送りいたします(ニコッ」となってまたキュンとした。

その後のフォロー

一度契約が決まってしまえば対応が雑になるということもなく、審査など諸々のフォローもしっかりしてくれた。

提携している引越し業者を紹介してくれる & 紹介なので少し安くなるというので見積もりをお願いした。結果、35,000円程度で前回の引越しより2万円近く安くなってびっくりしたので即決した。

引越し業者選びも不動産仲介業者選びと同じかそれ以上に面倒なのでこれもサクッと済んでよかった。相見積もりとったり、日程調整で値段変動させたり、疲れる。

他の業者にお断りの連絡

放置し続ければそのうち連絡が来なくなるかもしれないが、真摯に探してくれた業者には申し訳ないのでお礼とお断りの連絡をしておく。

物件をお探し頂いているなか大変申し訳ありませんが、
今回は他仲介業者経由で契約する運びとなりました。

またお力が必要になった際にはご連絡いたします。
ご尽力ありがとうございました。

ちなみに対応が悪かった時の断りは「引越し時期を見直すので連絡は結構です」という主旨の別パターンを用意していた。

まとめ

最初は余計な手間がかかるんじゃないかと思いつつも結果として良い不動産屋に出会えたし、自分たちでは見つけられなかった良い物件を紹介してもらえた。満足度が高い。

特に、会う前にコミュニケーションすることで良い不動産屋に出会えるだけでなく、裏を返せば態度がよくなさそうだったり紹介する物件が微妙な業者に出会うリスクがガクッと減ったと思う。

改めて感じたが引越しの一連の流れは本当に大変で、引越しの余計なストレスをなるべく減らしたいからこそ感じが良く信頼できる不動産屋を選ぶのは大事

感想

自分が不動産業者だったらこんな客は相手にしたくないかもしれない。

正直不動産(1) (ビッグコミックス)
小学館 (2018-01-12)
売り上げランキング: 1,778