Engineering Manager Meetup #2 を開催しました。
engineering-manager-meetup.connpass.com
前回は開催直後に熱と勢いだけで6,744字の雑文を書いてしまったので、今回は開催から約2週間経ってクールダウンした状態で振り返り記事を書いてみました。結果なんと5,044字に収まり、約25%の削減に成功です。
@aomoriringoさんにより振る舞われた至高のハム
3行まとめ
- 第1回に引き続き盛り上がりを見せたことで再現性があるとわかった
- 回を重ねることやBYOB*1など、主体的参加を促す工夫ができそう
- 第3回はプレゼンありの形式でやります。2018-12-14(金) connpass ページはこちらです
Engineering Manager Meetup とは?
イベント開催の動機や趣旨については Engineering Manager Meetup をやります - valid,invalid を、第1回のようすについては Engineering Manager Meetup #1 をやりました #em_meetup - valid,invalid をご参照ください。
当日のようす
@beppu01 さんがまとめてくださった togetter や、参加者の皆さんによるブログをシュッと貼っておきます。
- 悩めるエンジニアリングマネージャが『Engineering Manager Meetup #2』に参加した #em_meetup - dskst's diary
- Engineering Manager Meetup #2 に行ってきた - progrhyme's tech blog
- Engineering Manager Meetup #2に飛び込んできた。 - どこぞのエンジニアなマネージャーだった人のブログ。
- Engineering Manager Meetup #2に参加しました - アルパカログ
書いてくださった皆さん、本当にありがとうございます!(漏れていたら申し訳ありません、お伝えいただければシュッと足します)
OST再考
第1回と同じくOST(オープンスペーステクノロジー)でのディスカッションを採用しました。OSTをご存知無い方は OST(オープン・スペース・テクノロジー)|キーワード|HUMAN VALUE をご参照ください。
さて、第1回にて同方式を実施した結果が掛け値なしに最高だったわけですが、果たしてその結果に再現性があるのかどうか。その疑問に答えるためにEngineering Manager Meetup第2回もOSTを採用しました。
結論から言うなれば、再現性は有り寄りの有りでした。
「OSTは何について話し合うのかを参加者主導で決めるうえに、ファシリテーションも何もかもが参加者に委ねられています。なのでこの会が有意義なものになるかどうかは皆さん次第です」
この前説を毎度しておりますがこれは本当にその通りで、Engineering Managementやその周辺領域に関心や情熱があり、互いに意見を交わしたりファシリテーションをいとわない方が集まった時点で結果が約束されました。
印象に残った話
Engineering Managerをどう育てるか
@otoyo0122さんがファシリテーターとなったテーマ。こちらに僕も参加しました。
テーマ「Engineering Managerをどう育てるか」
— 広島の粗大ゴミ (@ohbarye) 2018年10月26日
- テックリードなどに比べて、志向する人がいない
- そもそも何やってるか知られてない
- やっている人が楽しくないとやりたいと思えない
これは #emfm 案件ですねhttps://t.co/eItf1t8qbH #em_meetup pic.twitter.com/6R68lcuOqg
EM.FMでも語られていた話題だったのでpodcastをオススメしつつ、Engineering Managerが何をやっているのか、何が楽しいのかを伝えないことには始まらんなという話をしました。
とはいえ、技術の話をするのと全く同じように語るわけにもいかないよな、という指摘も出ました。特に"失敗談"。ポストモーテムとして語られることにとても価値がある一方、チームやメンバーの話をする場合それを聞いた当事者がどう思うかに気を配る必要があったり。(解決したならまだしも、「ローパフォーマーに困っている」「チームの雰囲気が悪い」みたいな現在進行系の話だと余計にきつそう)
Engineering Managementの話題は人に関わるセンシティブなところがあるので一歩間違えたりすると特定の人を傷つけたりするおそれがある。そのために気後れしている部分も少なからずあるのではないか、という雑談で悩み相談みたいなことができたのも良かった。
また、マネージャとしてのオンボーディングにも話が移り、「あなたは○月✗日からマネージャです、特にトレーニングも支援もないけどがんばりましょう!」みたいなやり方で成功すると思っているとしたら正気でないという突っ込み。社内に先達がいないのならマネージャ研修やコンサルタント・技術顧問登用などを使ってでもEngineering Managerの立ち上がりはしっかりサポートすることが大事。
エンジニアリングマネジメントの勉強法
このセッションに参加された@progrhymeさんのブログから引用します。
このトピックには私を含め5名の人々が集まったのですが、どうやら私のように「エンジニアリングマネジメントを学びたい」という人が多く集まったようです。 どの人もマネージャーになって1年未満ということでした。
勉強法としては以下のような方法が挙げられました:
- 結論 「EM Meetupに来続ける」
😂
まぁーーーーーー、そうなんですよねぇ…!
僕の周囲もお手本みたいなものがあったわけでも人に教わったわけでもなく、どうにかして「知ってる人に聞いてみたい」という思いでEngineering Manager Meetupを始めたのでした。OSTを選んだのも自分が聞きたいことを知っている(かつ情熱がある)人に聞けるから、です。
おかげで色んな情報が入ってくるようになりはしましたが唯一解の存在しない問題ばかりなので、今でも射撃しつつ前進中です。
お前ら(Engineering Manager)の転職
お前らというか俺たちなのでは…w
テーマ「お前ら(Engineering Manager)の転職」
— 広島の粗大ゴミ (@ohbarye) 2018年10月26日
- 「マネージャをやめてプレイヤーに戻りたくて…」と言って来る人はいるが「マネジメントをやりたくて!」と言いながら入ってくる人がいない問題w
- 良いEMをどうやって見極めるか、のあたりすごく面白そう#em_meetup pic.twitter.com/jVlMDI04zN
このセッションには不参加だったのですが、@aomoriringoさんが書いてくれた模造紙にはすごくわかりが深いワードがならんでいます。
詳しくはEngineering Manager Meetup #2に飛び込んできた。 - どこぞのエンジニアなマネージャーだった人のブログ。をどうぞ。
Engieering Managerもしくはそれに近いポジションでやっている業務が果たしてポータブルスキルなんだろうか〜という話があったが、自分の最近の考えはこんな感じ:
マネジメント系の本を読んだり学んだりすればするほどにいちプレーヤーとしても強くなっていく確信があるので単なる二分法で終わらせないでほしい
— 広島の粗大ゴミ (@ohbarye) 2018年11月9日
だし、それがポータブルなものになるかどうかは、月並みながら自分次第と捉えている。(が、同じジョブタイトルでもおそらくぜんぜんやっていることが異なる可能性がある…例えばめちゃめちゃ社内政治とかをメインにやっている人とは抱えているものが違う)
「マネージャをやめてプレイヤーに戻りたくて…」と言って門戸を叩く人はいるが「マネジメントをやりたくて!」と言いながら来てくれる人がいない問題。採用をやっている中でもこれはよく聞くところだが、掘り下げると各々が携わっている"マネジメント"にはとてもばらつきがある。そこを見逃すと噛み合わなくなりそうだな〜と思ったり。
その他にもいろいろ触れたいテーマはあるのですが長くなりすぎるのでこのあたりで。
総評・運営反省
前回の“”経験者“”がテーブルのファシリテーション等でリードしたり、BYOB (Bring Your Own Beer) スタイルで「飲み食いしたいものは各自持参」としたことで参加者がイベントを作っている感じが出ていたように見えました(途中の買い出しとかは文化祭ぽかった)。おかげでこのイベントでなら開示して大丈夫だという“”心理的安全性“”が醸成され、前回を上回るような“”"熱い“”"テーマが多数産まれたのかもしれません。
BYOBの結果、人よりかなり多くお金を出してくださった方もいたと思うのですがそのあたりが曖昧な感じになってしまったのは反省です。この場を借りてお礼申し上げます🙇
また、やっぱりOSTのあとに懇親会があると良いですね。そして懇親会があるならやはり金曜開催が良い!
オフ会のすすめ
上述の通り、"Engineering Managementやその周辺領域に関心や情熱がある"方さえ集えばいくらでも本イベントの再現はできます。なので、「OST良かった」ないし「参加したかったけど行けなかった」という方はぜひイベント外でもオフ会をやってみてほしいですね!
第3回はプレゼン形式
初回・2回と続いてOSTをやったのですが第3回はプレゼン形式を試してみます。
engineering-manager-meetup.connpass.com
形式は違えどOSTのときと変わらない主体的参加をしてくれる方々が集まってくれることを期待します。主体的参加のイメージ:
- 発表内容・テーマについて登壇者にフィードバックを行う(イベント内外問わず)
- 発表内容・テーマについて参加者同士で議論する
- 発表内容・テーマについて考えた内容をTwitterやブログに公開する
こうした行動を起こすことでイベント全体での学びが最大化されれば良いなという思いがあります。さらに盛り上げていくぞ!ウォーッ
*1:Bring Your Own Beerの略。好きな飲食物を好きなだけ、参加者に用意いただくスタイル