六本木の国立新美術館で開催中の「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展」に行ってきた。最高。
概要
本展覧会は1989年以降に制作されたマンガ、アニメ、ゲーム作品について、作品と作品の関係性、そして同時代の社会やテクノロジーと作品との関係を概観するために、8つの章で構成します。
各テーマに沿って集められたマンガ、アニメ、ゲーム作品が並んでいるだけ… 言ってしまえばそれだけの展覧会なんだけど、とにかく作品の持つパワーが凄く、また、同時代を生きてきた人間ならわかる共感や魅力が語り尽くせないほど多くあり、ただの羅列では終わっていない。
空間を利用した展示
ちまちま作品並べた展覧会…にならないよう、作品のパワーを増幅させるような見せ方がよかった。例えば下記ページのGANTZの例。広い空間を利用した、とにかくでかいカラーイラストにはとにかく感動する。
マンガ / ゲーム / アニメを問わず、この他にもどでかいカラーイラストが大量にあって、見るたびに「スゲぇ…」って唸った。ドラクエ4の男勇者/女勇者の等身大イラスト見て泣きそうになる。
攻殻機動隊、というか『イノセンス』に登場する球体関節人形の実物大があって怖かった。
時代性
1989から2015にいたる時代の変遷を強調するような展示も多かった。
PlayStation初代〜4、ファミコン→スーファミ→64→ゲームキューブ→Wii… それぞれのハードが並べられ、代表的なゲームの動画が流されていた。最新の作品はほとんどわからなかったのだが、PS初代ではサルゲッチュ、ぼくのなつやすみ、どこでもいっしょ… 64ではスーパーマリオ64、スマブラ、マリオテニス等々、小中学生の頃に毎日プレイしていた懐かしい作品だらけだった。
作品ごとに表れている時代性を強調する展示もよかった。初代デジモンアニメの中のPCのデスクトップはWindowsいくつだった…とか『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』に見るテクノロジーへの警鐘…とか。
体験する展示
展示されているゲームはいくつかプレイできる。マリオ、FF7、バイオハザード、ストリートファイター…見るだけでなく追体験できる展示になっていてよい。ストリートファイターは2の隣に最新のバージョンが並んでいた。これもテクノロジーの進歩を感じられてよい。
また、2004年にヒットした『CRIMSON ROOM』の続編をOculus Riftで体験できるコーナーもあった。初めて立体視体験したのだが、本当に目の前に物体があるよう見える…凄い。
感想
小中高の時代を振り返って懐かしい…という思いと、最新の作品ではこんなところまで…という驚き、そして歳をとった…という絶望感。 同じ時代を過ごした人が行ったらみな同じ気持ちになると思う。
8/31まで。土曜日の15〜17時頃に行ったら結構空いていたが、他の時間帯や夏やすみシーズンに入った後だともっと混むかもしれない。
写真撮影禁止だったのが唯一の心残り。