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関心を持てる事柄について

『日本語の作文技術』書評


『日本語の作文技術』

今まで読まなかったのを後悔。本当に参考になった。
文章によほど自信のある方以外は、できるだけ早いうちに読んだ方が良いと思う。

本書で学んだ技術の実践のために、個人的に素晴らしいと感じた点を二つ。

一つは、一文一文を"読み手にわかりやすい"、より洗練された文章にすることを目的としている点。
本書は「構成を考えてから書き始めましょう」とか「段落を分けましょう」、「書いた文章は読み返しましょう」といったライティングスキルの基礎の基礎には飽き飽きしている人が次のステップに進むためのものだ。読み返して感じる違和感をどうやって払拭するか、その技術がきちんと書かれている。具体的には、テン(、)の打ち方や語順の入れ替え。これらで文章が驚くほどわかりやすくなることを、文の構造を図示し、悪文・訂正文を並べることで示している。
また、小説や詩といったあえてわかりにくい表現を用いる文章表現は目的外としているのも明確で良い。

二点目は、Must・Want・Don'tで技術を伝えていること。
(例)
「この場合には必ずテンを打たねばならない(Must)or打ってはいけない(Don't)」
   「テンを打つかは筆者に任されるが、思想を明確にしたいなら打った方が良い(Want)」etc.
本書に記されているのはあくまで技術であり、小うるさい規則ではないから、ルールにがんじがらめになり文章表現の幅が狭まるといったおそれはない。むしろ「思想の最小単位としてのテン」や「符号(。、・(「『”?!=-……` etc.)」の考え方・使い方をMust・Want・Don'tの切り分けとともに知ることで、言いたいことや書くべきことをよりわかりやすく表現する術が身に付く。読み進めるうちに、自分の文章の可能性が拡がるのを感じられる。


個人的にはぜひ国語の教師に読んでもらい、子どもたちにこの技術を伝えて欲しい。
(筆者の時代から国語の作文教育はあまり変わっていない様子…)