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関心を持てる事柄について

『プロとしてのデータモデリング入門』書評

担当案件でDB設計やることになった。
ERDなどの設計書類は読んでいたけれども、ゼロからどうやって設計するのかをきちんと理解しないとな~と思い、評判良かった『プロとしてのデータモデリング入門』を読んだ。

とにかく実践的で良かった。
データモデリング、データベース設計の入門におすすめ。

説明が丁寧

入門と付くだけあって平易な表現で基礎的な説明から入っていき、説明に冗長な印象もあったが入門ということで特に気にはならなかった。何より、なぜその要素が大切なのか?現場ではどのように捉えられているのか?をしっかり解説してくれていので丁寧さと映った。

特に、モデリングにて最重要となるER図の書き方には多くのページを割いていて、これ一冊でER図は書けるようになる。

実用的なテクニックが多い

アプリケーションとの連携や実運用をきちんと見据えた方法論を提示してくれていて、これがまた良い。現場ですぐに使える。

  • 業務要件が固まっている場合のトップダウン・アプローチ、画面イメージから入る場合のボトムアップ・アプローチ
  • 性能要件を満たすための導出項目の設計や非正規化
  • データの更新・参照頻度を意識した索引の設計  etc.

スーパータイプ/サブタイプ使える

個人的に最も役に立ったのがスーパータイプとサブタイプの分割。
オブジェクト指向的な考え方をデータ設計でもできるのか~と眼から鱗。

これを実際に現場で試してみて、現実で単一/複数のエンティティでも、実態を整理すると分割/統合できることがわかり、そうして整理することでより説明に適したERDが書けるようになった。

また、概念的にスーパー/サブタイプに分かれていても、論理設計(テーブル設計)では必ずしも分割する必要は無い、というのも実践的なポイント。これを取り入れることで、概念的なERと実際のテーブルの関連それぞれを多層的に捉えられるようになった。


当然ながらこれ一冊でDB設計が完璧になることはない。
処理(プロセス)との関連を含めて最適なアーキテクチャを探る方法や、データベース製品の機能を利用して実現できるプラクティスについて多くは触れていない。そこを考える以前の話なので。

データモデリングの基礎の理解が曖昧で、もう少し正確に理解したい…という人にはおすすめ。
DB設計面白い。