友達のアメリカ人とヒップホップの話をするたび
「そろそろ『8 Mile』観たか!?」
「観てない」
というやり取りを繰り返していたのだが、Netflix についに来たので観た。
ラップバトル
映画史に残る(らしい)8 Mile
で検索すればすぐ出てくるこのシーン。今まで何言ってるかわからなかったのだが映画の流れでようやく理解できた。
底辺が勝つスタイル
この作品の何が良いって、ステージで何も言えなくて職を失ってボコられて寝取られて人種差別を受ける*1主人公のジミーが最後のラップバトルで勝つのはそうした底辺の生活を送るがゆえ、というところ。ジミーはバトルの持ち時間90秒が切れたあとにも手当たり次第 “Fuck ” をぶつけ続けるが、そうやって全てのものを攻撃できるのは彼が何も持たず、何も失わないからこそ。
こういう最弱が最強みたいなスタイル、ワナビーの心をくすぐる…。
大成するための孤独
ラップバトルで大勝利したあと、最後の最後で仲間から離れて「仕事に戻る」と言って去っていくジミーがそれまでと比べて格段に格好良い。
いつまでもボンクラ仲間と遊んでて大成しないことに気付き、レコーディングのためのお金を貯める堅実さ。成功するために通らなければならない孤独ってこういうものだと思うんですよね。個人的に『舟を編む』が好きになれないのは一生をかけた仕事を貫く主人公にあまりに簡単に女が寄ってくるという一点に尽きるのだが、『8 Mile』は徹底している。
『Fuck the police』に続いて『Lose Youself』練習してみようかな。
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*1:「ヒップホップは黒人のものだから白人は帰れ」という罵倒がある